我が家にアスベストが使われているかも?年代別の使用リスクと確認方法

解体工事を考え始めたとき、「うちの家にアスベストは使われているのだろうか?」と不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。かつては多くの建物で使われていたアスベスト(石綿)ですが、その健康への深刻なリスクが明らかになり、現在では原則として使用が禁止されています。しかし、古い建物には今もアスベストが残っている可能性があり、解体やリフォームの際には注意が必要です。

アスベストは、その繊維が非常に細かく、目に見えないため、知らず知らずのうちに吸い込んでしまう危険性があります。そして、長い年月を経て、肺がんや中皮腫といった深刻な病気を引き起こす可能性があるのです。だからこそ、解体工事の前には、アスベストの有無をしっかりと確認することが法律で義務付けられています。

この記事では、ご自宅のアスベスト使用リスクを年代別に解説し、ご自身でできる確認方法から専門家による調査まで、分かりやすく丁寧にご紹介します。解体工事への不安を少しでも解消し、安全な一歩を踏み出すためのお手伝いができれば幸いです。

目次

アスベストが使用されていた年代とリスクレベル

日本でアスベストが建材として広く使われ始めたのは1960年代頃からです。その後、健康被害が問題視されるようになり、段階的に規制が強化されていきました。ご自宅が建てられた年代によって、アスベストが使用されている可能性やリスクの高さは大きく異なります。

建築年代 アスベスト規制の状況 主な使用箇所とリスクレベル
~1975年 規制なし(最も使用量が多い) 【高リスク】 吹付けアスベスト(耐火被覆、断熱材)、アスベスト含有保温材など、飛散性の高いレベル1建材が使用されている可能性が高い。
1975年~1995年 段階的な規制強化 【中~高リスク】 吹付けアスベストの使用が原則禁止された後も、屋根材、壁材、床材などの成形板にアスベストが使用されていることが多い。
1995年~2006年 代替化の進展 【低~中リスク】 より毒性の低い代替アスベストが一部で使用されたが、アスベスト含有建材は依然として流通。2004年に石綿含有率1%超の製品が原則禁止に。
2006年9月1日以降 原則として製造・使用禁止 【極めて低い】 アスベスト含有率が0.1%を超える製品の製造・使用が原則禁止されたため、この時期以降に建てられた建物は安全と考えてよいでしょう。

特に1975年以前に建てられた建物は、最も危険性が高い「吹付けアスベスト」が使用されている可能性があり、厳重な注意が必要です。また、2006年以前に建てられた建物については、程度の差こそあれ、アスベストが使用されているリスクを考慮しておく必要があります。

ご自身でできるアスベスト使用状況の確認方法

専門家による調査を依頼する前に、ご自身である程度のリスクを把握する方法がいくつかあります。

1. 書類で確認する

建物を建てた際の「設計図書」「建築確認済証」といった書類が手元にあれば、使用されている建材を確認できる場合があります。建材名や製品名が記載されていれば、国土交通省が公開している「石綿(アスベスト)含有建材データベース」などで、アスベストが含まれているかどうかを照合することが可能です。

2. 建築年(着工日)を確認する

書類が見当たらない場合でも、建物の「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得すれば、建築年月日を確認できます。法務局で誰でも取得可能です。前述の年代別リスクと照らし合わせることで、おおよそのリスクレベルを推測することができます。重要なのは「竣工日」ではなく、工事が始まった「着工日」である点に注意してください。2006年9月1日以降に着工した建物であれば、アスベスト使用のリスクは極めて低いと言えます。

目視での確認は危険です!

「インターネットで見たアスベスト建材と似ている」といった自己判断は非常に危険です。アスベスト含有建材には様々な種類があり、見た目だけで正確に判断することは専門家でも困難です。また、むやみに天井裏を覗いたり、壁を剥がしたりすると、もしそこにアスベストが使われていた場合、繊維を飛散させてしまい、ご自身やご家族が吸い込んでしまう最悪の事態になりかねません。ご自身での確認は、あくまで書類上にとどめ、現地での確認は必ず専門家に依頼しましょう。

不安な場合は専門家によるアスベスト調査を

書類での確認が難しい場合や、リスクが高い年代の建物で解体を検討している場合は、迷わず専門家による調査を依頼しましょう。「アスベスト診断士」などの資格を持つ専門家が、建物の隅々まで調査を行います。

調査は一般的に、以下の流れで進められます。

  1. 書面調査: 設計図書などを基に、アスベストが使用されている可能性のある箇所を洗い出します。
  2. 現地調査(目視調査): 実際に現地を訪れ、書面調査で特定した箇所を中心に、建材の種類や劣化状況を目で見て確認します。
  3. 分析調査: 目視で判断が難しい場合は、建材の一部を採取し、専門の分析機関に送ってアスベストの含有率を正確に測定します。

調査の結果、アスベストが見つかった場合は、そのレベルや状態に応じて「除去」「封じ込め」「囲い込み」といった対策工事が必要になります。解体工事会社は、これらの調査から除去工事までを一貫して請け負うことができますので、まずは相談してみることが大切です。

まとめ

今回は、アスベストの使用リスクが高い建物の年代や、ご自身でできる確認方法について解説しました。

  • 2006年9月1日より前に着工した建物は、アスベストが使用されている可能性がある
  • 設計図書や建築年を確認することで、ある程度のリスクは把握できる
  • 自己判断による目視確認は危険なため、必ず専門家に相談する
  • 不安な場合は、アスベストの専門家による調査を依頼することが最も安全で確実な方法

アスベストは目に見えないからこそ、正しい知識を持って適切に対処することが重要です。解体工事を安全に進めるため、そしてご自身と大切なご家族の健康を守るためにも、アスベストに関する少しでも不安や疑問があれば、ぜひ私たちのような解体のプロにご相談ください。専門的な知見から、お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なご提案をさせていただきます。

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